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サニタリー配管とは?

サニタリー配管とは

サニタリー配管のイメージ

サニタリーとは

英語でサニタリー(Sanitary)とは、衛生的な、清潔な、などを意味しますが、
製造業におけるサニタリーは、異物混入のない衛生的な状態を指して使用されます。
住宅業界では、キッチンを除く浴室や洗面、トイレなどの給排水設備を持つ部屋の総称で、
またそれらの部屋に不随する小物や据え付けられている機器・設備をサニタリーと呼びます。

サニタリー配管とは

サニタリー配管は、汚れにくく、洗浄しやすく、分解しやすい衛生的な状態が維持できるよう配慮された配管です。
サニタリー配管には以下のような特長があります。
・洗浄しやすいように配管の表面と内面が研磨処理されている
・分解組み立てがしやすく洗浄しやすい継手が使われている
・配管内部に汚れがたまるような段差ができないように工夫されている
・配管の分解組み立て作業がしやすいように配管の厚みを抑えて軽量化されている

サニタリー配管が使用されている現場

サニタリー配管が使用される業界

サニタリー配管は高い衛生度を保つ必要のある場所で使われます。
具体的には、食品、医薬品、化粧品、半導体などの製造工程です。
上記製品の製造工程では、清浄状態を維持するためにサニタリー配管が必要とされます。

サニタリー配管が使用されている現場

サニタリー配管の規格

日本国内でのサニタリー配管は概ねIDF/ISO、JIS、DIN、3A規格の製品が流通しています。
継手は、一般的な配管ではフランジ継手やねじ込み継手を使用するのに対して、
サニタリー配管ではヘルール継手やサニタリーネジ継手が多く使用されています。
サニタリー配管には様々な規格があり、口径が異なる場合があるので注意が必要です。
また継手も同じような形状でも、規格が異なると内部に段差ができる場合などがあるので
配管に合わせた継手を選定することが大切です。

サニタリー配管の表面処理

サニタリー配管の表面を仕上げるために行う研磨方法として、「バフ研磨」や「電解研磨」などがあります。

バフ研磨とは

バフ研磨は物理的に研磨を行う機械研磨です。
バフ研磨の「バフ」とは研磨をする際に使用する道具のことです。
綿布やフェルトなどの材料で作られた「バフ」の周囲に研磨剤を付けて回転させて研磨します。
バフ研磨後の表面には微細なバリ、傷、パーティクルなどが残るため、
滞留物による雑菌の繁殖など、製品の品質や安全に関わるトラブルにも繋がりかねません。

電解研磨(EP: Electro Polishing)とは

電解研磨は、電気と薬品の力で金属の表面を溶かして研磨する電気化学的な表面処理方法です。
金属表面を電解反応を利用してバフ研磨後の微細な凹凸を溶解し、平滑化・鏡面化された金属面に仕上げます。
ステンレスを電解研磨すると表面のFeとNiを溶かし、表層にクロムリッチな層を作ります。
表面が平滑になるだけでなく、クロム成分により耐食性を向上させることができます。

電解研磨紹介ページへ

ゴールドEP/ゴールドEPホワイト(GEP/GEPW)とは

日章アステックでは、ステンレスの耐食性をさらに高め、金属溶出をより抑えることができる表面処理が可能です。
電解研磨後に熱処理を行うことで、表層の鉄酸化層と下層のクロム酸化層の厚みが増し、
一般的な電解研磨と比べて約10倍の不動態層が形成されます。

ゴールドEP/ゴールドEPホワイト紹介ページへ

: 2022/06/09

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