陽も落ちかけ肌寒さが増す師走の夕方、箕面駅前をとぼとぼ歩いていると、なんと自動販売機の一部がかぐや姫が生まれた竹のように輝いているではないか。近寄ってみれば「伊藤園の大納言しるこ」とある。無意識のうちに1本ゲット、握りしめた缶の温かさに私の幸福感が膨らんでいく。
このボトルをよく見てほしい。首のところがクビれてる。冬の街歩きに、しるこやコーンポタージュが欠かせない私。だが、これらの飲料には実は大きな不満を持っている。絶品グルメ「粒々入り」商品だからこその不満だ。つまり「そこが売りでしょ」という「粒々」なのに、決して最後の一粒まで完食できない!という問題だ。
ある情報番組では「飲口下のクビの部分をブロックか何かにぶつけで凹みを作る」と言ってた。管内部は凸になるので粒体と流体が一緒にジャンプ!粒々が縁を越え一気に口に飛び込むというもの。この新缶も原理は同じだろう。飲口近くにくびれ加工してあり、ついでに飲み口も拡張してある。しかしてその効果は?
ん~はっきり言ってあまり効果を感じない・・・つまり粒々の完食を目指すなら、しるこ液と小豆粒を一気に流し込めば良い。しかしこれって美味しい飲み方か? しるこ飲みの私としてはチビりぃチビりぃと貧乏臭くゆっくり味わいたのだ。結局粒々は未練がましく缶縁にしがみつき、私はイラっとなって「ゾゾっ!ゾゾッ!」と吸引を試みる。これは後味を悪くするタブーな行為。やりたかぁ無いがオレにもしるこ飲みの意地ってもんがある訳よ。
何度も言うが粒々は「売り」なのだ。そこにカネを払ってんのに、その売り故に何割かは缶の中から出られんてどういうこと?だしガラならそれでいいよ、残ってても。
さて伊藤園さんは19年秋「大納言しるこ」発表時に、このくびれ管と同時に広口缶も発売している。心安らかに粒々完食目指すなら広口缶のベストの選択だ。しかし私はそれに踏切れずにいる。リングプルのくびれ缶は185g入り、対して広口缶は170g。8%の内容物を減らして缶の製造コストを吸収しておるのかな?それに広口缶の流通量は少ないようで流通価格の比較が困難・・・涙
飲料業界様には会社として言葉に尽くせないほどお世話になっている。業界の闇に踏み込むかもしれないこの問題についてはここまでにしておこう。