NHKテレビの昼番組に「中井貴一のサラメシ(サラリーマンの昼食)」というのがある。正午のNHKニュース終了後、自分の昼飯食べながら、どこかの職場で食われている昼メシを眺めようという趣向だ。
さてここに某社のサラメシ風景がある。中井貴一のサラメシというより、響き的には「孤独のグルメ」という方がふさわしいかもしれない。
「ハモン・セラーノ」というスペインの熟成ブタ肉で、中国の金華火腿などと並び世界三大ハムのひとつらしい。なぜソレがサラメシの卓上にあるのか? 彼は週末コストコで大量・多量販売してるベーグルだのシリアルだのを買付け、1~2週間にわたりその単品を毎日モシモシと食べ続ける人なのだ。そして現在の単品サラメシがハモン・セラーノという事らしい。
毎日、ただひたすら肉を削り続ける。ただひたすら・・・。これは、もちろん修行ではない。食卓にムダに幅を利かす食い物の存在感とは裏腹に、グルメとも言えず、うまそうにも見えず、質素というにも無理があり・・・。彼はただひたすら食う進撃の巨人となる。
尤も人にどう思われるかで信条を変えるようなヤワな彼ではない。誰もいない道、誰ひとりついてこない孤独の道。ソレが彼の道なのだ。「さすがトーちゃんの後をついで将来社長を目指す人間は器が違う」と誰もが呆れ・・・もとい憧れる存在なのだ。
彼の器は、我々一般人がラーメンどんぶりなら、貯め置き式トイレの浄化槽ほどはある。いや昼食ネタには相応しくない例え、ここは猛省。
我が家では、刻みキャベツにオリーブオイルと減塩醤油をふりかけたものを「おかず3品」と数える(オイルや醤油も一品相当)。将来社長を目指すなら、せめてあと3品を加え、本人のためにも周りのためにも華やかで楽しいげな昼メシにして頂きたいと切に願うものである。