昭和の日に、昭和青春ドラマの定番?「海に向かってのバカヤロー!」について考えてみた。青春時代のやり場のないモヤモヤ感や抑圧感みたいなものを、誰に向かって言うでもなく「バカヤロー!」と叫んでみたくなる的な・・・まあ校舎の窓ガラスを片っ端から叩き割る暴力的なものよりは平和的。
今は千葉県知事としてコロナウイルのプレス発表に登場する森田健作氏も、ん十年前は青春スターとして「ばかやろーっ!」と叫び涙を流しながら浜辺を走っていた。自分にはこれが一番強烈な印象。これがルーツか?
しかし、関西人の語彙には、少なくともメイン辞書に「バカヤロー」が入ってない。関西なら当然「アホーッ!」やろ。しかしこれは何か抜けた感じがする。
腹の底から叫ぶなら、初音はツバが爆散る「バ」でないといけないし、エネルギーを吐き出しきるには4音は必要。アホー!では初音で抜け、そのままエナジーを出し切らないうちに事が終わってしまう。ヨメはんゴメンm(__)m おっと青春からややソレた・・・。
しかも、須摩や阪南の海岸で「あほーっ!」と叫ぼうものなら「オラッ!誰にゆうとんジャッ!」とボコボコにされかねない危険な行為となる。
ちなみに「バカヤロー」は「馬鹿野郎」なので相手は男性だと思われる。野郎が付く言い方に「クソヤロー」というのがあるが、怒りよりも蔑む感満載なので、関西のならずともボコボコにされる危険性は高い。
「バカヤロー!」がしたいアナタは、千葉か神奈川の海岸へ行くしかないのか。お手軽に関西の海岸で済ますにはどうすれば? 思いっきり腹に力を入れ濁音のドをかまし「ド(ゥ)アホーッ!」 これがが精いっぱいのところか。ちなみに秋田の海岸なら「ばがけぇ、んがぁっ」らしく、濁点は多いがリズムは不明だ。
一説に「あほう(阿呆)」の語源は、禅僧が中国語(おばかさん)を輸入し使ったことに始まるとか。関西は元々はメチャ文化の品格が高いのに、言葉にするとガラ悪くガサツな感じになるのは何故なんだろう。